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見落としがちな相続財産

執筆者の写真: 小林達樹
小林達樹
6月8日
読了時間: 5分

相続が始まると、故人の財産を正確に把握することが大切です。現金や預貯金、土地や建物などの不動産は誰もが思い浮かべる代表的な相続財産です。しかし、実はそれ以外にも見落としがちな財産が多く存在します。これらを見逃すと、相続税の申告でトラブルになることもあります。今回は、相続財産としてよく知られているものから、意外と気づきにくい財産まで具体例を挙げてわかりやすく説明します。



代表的な相続財産とは


まずは、相続財産として一般的に知られているものを整理しましょう。これらは多くの方が把握している財産です。


  • 現金

手元にある現金や、故人の財布の中身など。


  • 預貯金

銀行口座や郵便貯金の残高。


  • 土地・建物などの不動産

自宅や賃貸物件、駐車場など。


  • 株式や投資信託

証券会社の口座にある株や投資商品。


  • 美術品や骨董品

絵画、陶器、貴金属など。


  • 生命保険金

保険契約に基づき支払われる死亡保険金。


  • 死亡退職金

会社から支払われる退職金のうち、死亡に伴うもの。


これらは相続財産としてイメージしやすいですが、実際には他にも多くの財産が相続財産に含まれます。次に、見落としがちな財産について詳しく見ていきましょう。



見落としがちな相続財産の具体例


相続税の申告では、原則として金銭的価値のあるものはすべて相続財産に含める必要があります。ここで紹介する財産は、特に注意が必要です。


未支給給与


故人が亡くなった時点で、まだ支払われていない給与も相続財産に含まれます。たとえば、亡くなった日の後に支給日が到来する場合が該当します。


電子マネーの残高


最近は電子マネーの利用者も多く、故人が保有していた可能性が高いです。SuicaやAmazonギフト券など、現金同様に使えるものは相続財産に含まれます。これらは意外と見落とされやすいので注意が必要です。


なお、dポイントや楽天ポイント等のポイント残高については、相続人に引き継ぐことができず失効となる場合が多く、失効となったポイントは相続財産には含まれません。


特許権・著作権


故人が持っていた特許権や著作権も財産です。これらは将来的に収入を生む可能性があるため、所定の方法で評価して相続財産に含めます。


貸主の預かり敷金(返還の必要がないもの)


故人が賃貸物件の貸主であった場合、借主から預かっている敷金で返還の必要がないものは相続財産に含まれます。


医療費給付金


故人が受け取るべき医療費の給付金や返還された入院保証金なども相続財産に含まれます。


負の財産(借入金など)


借金やローンなどの負の財産も相続財産の一部です。これらは相続税申告の計算の場面で相続財産の総額から差し引かれますので、正確に把握しておく必要があります。


過去の贈与も相続財産に含まれる場合がある


相続開始時に取得した財産だけでなく、過去に故人から贈与された財産も相続財産に計上しなければならない場合があります。

相続開始前の一定期間に贈与された現金や不動産は、相続税の計算に含める必要があります。これを見落とすと、相続税の申告漏れや過少申告につながるリスクが高まります。



手渡しで品物を贈与する様子


相続財産を見落とすリスクと対策


相続財産を見落とすと、故人の正確な財産が特定できません。これにより、相続税の基礎控除額以下の判断を誤り、本来、申告が必要であるにもかかわらず申告を行わない無申告のリスクが高まります。




また、申告は行ったものの、正確に財産を特定できなかったことにより税額を少なく申告してしまう過少申告のリスクもあります。

具体的な対策例


  • 専門家に相談する

無申告や過少申告が発覚すると、加算税が課されることもあります。特に浦安市や市川市にお住まいの方は、地域の税理士事務所に相談し、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。


  • 財産のリストアップを徹底する

現金や預貯金だけでなく、電子マネーやポイント、特許権などもリストに入れる。


  • 過去の贈与記録を確認する

過去の贈与を把握するには贈与税申告書の控えを確認する方法がありますが、贈与税の基礎控除額以下の贈与であった場合は申告自体していないため、申告書の控えが存在しません。申告書の控えの確認だけでは、過去の贈与を把握する上で適切な方法とは言えません。よって、申告書の控えだけではなく贈与契約書や預貯金通帳などを確認し過去の贈与も含めて正確に財産を把握することがトラブル回避につながります。



まとめ


相続財産は現金や不動産だけでなく、未支給給与や電子マネー、特許権など多岐にわたります。過去の贈与も場合によっては相続財産に含める必要があり、これを見落とすと申告漏れのリスクが高まります。

相続税申告では、金銭的価値のあるものはすべて対象と考えてよいでしょう。正確な財産把握のためには、専門家の力を借りることが安心です。浦安市や市川市にお住まいの方は、地域の税理士事務所にお気軽にご相談ください。適切なアドバイスと申告書作成のサポートにより相続の不安を軽減できます。

相続は人生の大きな節目ですが、正しい知識と準備でスムーズに進められます。

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