top of page

相続人の特定の重要性とその影響

  • 執筆者の写真: 小林達樹
    小林達樹
  • 3 分前
  • 読了時間: 4分

相続が発生した際、遺産分割協議をスムーズに進めるためには、相続人の正確な特定が欠かせません。相続人をきちんと特定しないと、遺産分割協議が無効になるなど、思わぬトラブルに発展することがあります。この記事では、相続人の特定がなぜ重要なのか、どのような影響があるのかを具体的に解説します。相続に関わる方はぜひ最後までお読みください。



相続人の特定が必要な理由


相続人の特定は、遺産分割の前提条件です。法律上、遺産を受け取る権利がある人を明確にしなければ、遺産分割協議は成立しません。相続人が誰かを正確に把握することで、以下の問題を防げます。


  • 遺産分割協議の無効化

相続人の一部を抜かして協議を行うと、その協議は無効となり、再度やり直しが必要になります。遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。


  • 相続トラブルの回避

誰が相続人か不明確なままだと、後から新たな相続人が現れて紛争が起きることがあります。


  • 相続手続きの円滑化

相続人が明確なら、銀行や役所の手続きもスムーズに進みます。



相続人の特定方法


相続人を特定するには、戸籍謄本や除籍謄本などの公的書類を取得し、法定相続人の範囲を確認します。具体的な手順は以下の通りです。


  1. 被相続人の出生から死亡までの戸籍を集める

    これにより、被相続人の家族構成や婚姻歴がわかります。死亡時だけではなく出生時まで遡って戸籍を取得する必要があります。


    ◎被相続人の戸籍の収集は、広域交付制度を利用しましょう。被相続人の出生から死亡までの戸籍をまとめて取得できます。しかも、本籍地以外の市区町村窓口でも請求することが可能です。


  2. 相続人の戸籍を確認する

    子どもや配偶者、親など、法定相続人の存在を確認します。


  3. 相続関係説明図を作成してみてもよい

    家系図のように相続人の関係を図示し、視覚的に把握することもよい方法です。また、今回の相続だけではなく、将来の相続まで見据えて作成しておくと便利です。



相続人の特定を怠ると起きる問題


相続人を正確に特定しないと、以下のような問題が発生します。


遺産分割協議の無効


例えば、被相続人に子どもが3人いるのに2人だけで遺産分割協議を行った場合、欠席した1人の同意がないため協議は無効です。これにより、遺産分割がやり直しになり、時間と費用が余計にかかります。


相続人間の紛争


相続人の一部が見落とされていた場合、後からその人が遺産の権利を主張し、トラブルに発展します。特に、認知された子どもの存在や養子の存在などが問題になることがあります。


なお、認知された子どもや養子の有無については戸籍によって確認が可能ですが、認知されていない子どもの存在については当然のことながら戸籍では確認できません。


手続きの遅延


金融機関や法務局では、相続人全員の同意や書類が必要です。相続人が不明確だと、手続きが進まず、遺産の引き出しや名義変更が遅れます。



具体例で見る相続人の特定の重要性


事例1:戸籍の取り寄せ不足で協議が無効に


ある家族では、被相続人の戸籍を途中までしか取得せず、前妻との間の子どもが相続人であることを知らずに遺産分割協議を行いました。後にその子どもが現れ、協議は無効に。結果として、全員が再度集まって協議をやり直すことになりました。


事例2:養子縁組の有無で相続人が変わる


被相続人が養子縁組をしていた場合、養子も法定相続人になります。これを知らずに遺産分割を進めると、養子が相続権を主張し、トラブルになることがあります。



相続人の特定を確実にするためのポイント


  • 被相続人の戸籍は出生から死亡まで全て取得する

途中の戸籍が抜けていると、相続人の見落としにつながります。被相続人の戸籍の収集は前述した広域交付制度を利用しましょう。


  • 日頃から親族間の関係を良好に保つ  

戸籍の内容を確認することで相続人を特定することがほぼ可能です。それに加えて、相続が発生する前から親族間の関係が良好であれば、得られた情報が戸籍を読む予備知識にもなりますし、戸籍に記載されていない事実が判明するかもしれません。また、副次的な効果として、遺産分割協議の際には親族間の協力が得られやすく、円滑な協議が可能となるでしょう。



まとめ


相続人が正確に特定されていると、遺産分割協議はスムーズに進みます。全員の合意が得られやすく、遺産の分配も公平に行えます。逆に、相続人が不明確だと協議が長引き、感情的な対立も生まれやすくなります。


また、相続税の申告や納付にも影響します。相続人が増えると、控除額や税率が変わるため、税務上の計算も正確に行う必要があります。


相続税は家族の未来に関わる大切な問題です。早めに情報を集め、専門家と相談しながら準備を進めることが安心につながります。浦安市や市川市にお住まいの方は、地域に根ざした税理士事務所を活用し、的確なアドバイスを受けてください。


相続税の申告や対策は一人で悩まず、信頼できる専門家と一緒に進めるのが成功の秘訣です。

関連記事

相続登記義務化から2年 制度開始前に相続した不動産に注意

相続登記の義務化が始まってから、2年が経過しました。令和6年4月1日より前に相続した不動産も対象となっているため、令和9年3月31日までに登記を済ませないと過料が科される可能性があります。このブログでは、相続登記の義務化の背景や重要な期限、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。相続した不動産を持つ方は必ず確認してください。 相続登記義務化の背景と目的 これまで相続した不動産の登記は義務ではな

 
 
いつの時点での相続財産を評価するのか

相続財産の評価は、相続税の計算において非常に重要な役割を果たします。評価の時点を誤ると、思わぬトラブルや税負担の増加につながることがあります。この記事では、相続財産の評価の時点に関する基本的な考え方と、注意すべきポイントを具体例を交えて解説します。 相続財産の評価の時点とは何か 相続財産の評価の時点とは、相続財産の価値を決定する基準となる日時のことです。原則として被相続人が亡くなった日である「相続

 
 
相続税申告の要否

相続税申告の要否を検討する上で「遺産の合計額が基礎控除額以下かどうか」をまずお考えになると思います。 今回は、対象となる遺産の種類と計算方法についてご説明します。 遺産の種類で代表的なものには ・現金、預貯金 ・株式 ・貴金属 ・建物、土地(小規模宅地等の特例適用前) etc. がございます。 そして、見落としがちな遺産としては ・相続時精算課税適用財産  ・生命保険金等、死亡退職金(非課税部分を

 
 

​お問い合わせ

​​所在地:

千葉県浦安市富岡3丁目1番 富岡エステート2号棟506号

​​TEL/FAX:

047-712-5636

​​E-mail:

月~金 9:00~17:00 土、日、祝日は休業

営業時間:

こちらのフォームからお気軽にお問い合わせ下さい。

お電話でも受付しております。

※営業目的の特定電子メールの受信は拒否します。

​ 必須 

​ 必須 

​ 必須 

チェックを入れた後に送信ボタンを押してください

 送信完了 

© 2024 小林達樹税理士事務所

bottom of page