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いつの時点での相続財産を評価するのか

  • 執筆者の写真: 小林達樹
    小林達樹
  • 3月25日
  • 読了時間: 3分

相続財産の評価は、相続税の計算において非常に重要な役割を果たします。評価の時点を誤ると、思わぬトラブルや税負担の増加につながることがあります。この記事では、相続財産の評価の時点に関する基本的な考え方と、注意すべきポイントを具体例を交えて解説します。



相続財産の評価の時点とは何か


相続財産の評価の時点とは、相続財産の価値を決定する基準となる日時のことです。原則として被相続人が亡くなった日である「相続開始の時」の価額で評価します。


例えば、被相続人が2025年4月1日に亡くなった場合、原則としてその日の相続財産の価値を基準に評価します。相続財産を評価した日でもなければ申告書を作成する日でもありません。



評価の時点に関する注意点


財産の種類ごとに評価方法が異なる


相続財産には不動産、現金、株式、動産などさまざまな種類があります。それぞれ評価の時点や方法に違いがあるため、注意が必要です。


  • 不動産

相続開始の年の1月1日時点での固定資産税評価額や路線価を基準に評価します。ただし、実際の市場価格と乖離がある場合は、専門家による鑑定が必要となる場合があります。


  • 株式

上場株式は相続開始の時の終値、当月の終値の月平均額、前月の終値の月平均額、前々月の終値の月平均額のいずれか低い価格で評価します。


  • 預貯金

相続開始の時の残高がそのまま評価額となります。


  • 動産

相続開始の時の時価で評価します。


評価の時点を誤るリスク


評価の時点を間違えると、以下のような問題が起きます。


  • 相続税の過大または過少申告

税務署から指摘を受け、追徴課税や延滞税が発生する可能性があります。


  • 相続人間のトラブル

財産の価値が正しく反映されず、不公平感が生まれます。


  • 申告不要の判断を誤る

評価する時点を誤っていたことにより、相続財産の合計額が基礎控除額以下であると考え申告不要と判断。実際は相続財産の合計額が基礎控除額を超えていたため、後になって申告が必要であった事が判明。



考えられる具体例


申告不要の判断が誤っていたケースを具体例をあげてご紹介します。


価格の変動が激しいもの(金地金)


被相続人は2026年2月1日に亡くなった。葬儀と49日法要、相続手続きも無事に終えた頃、相続人は相続財産の調査を開始した。主な相続財産は現金と預金であり、他に金地金が見つかった。


預金は銀行から死亡日現在の残高証明書を取り寄せて評価し、金地金についてはインターネットの金相場を確認し閲覧日当日の業者買取価額700万円で評価をした。


基礎控除額4,200万円に対し、相続財産の合計額が4,000万円であったため申告せずにいたところ、税務署から金地金の評価誤りの指摘をうけた。


金地金の正しい評価額は相続開始の時の1,000万円であり、相続財産の合計額は4,300万円であった。基礎控除額の4,200万円を超過していたため申告書の提出が必要であった。



評価の時点を正しく理解してスムーズな申告を


相続財産の評価の時点とは、相続財産の価値を決定する基準となる日時のことです。

相続財産を評価した日でもなければ申告書を作成する日でもなく、被相続人が亡くなった日である「相続開始の時」の価額で評価しましょう。

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